令和5年度Jブルークレジット認証について(お知らせ)

更新日:2025年03月26日

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 令和5年12月11日、壱岐市磯焼け対策協議会は、ジャパンブルーエコノミー技術研究組合(JBE)(注1)から、ブルーカーボン(注2)の定量的評価により、Jブルークレジット®(注3)974.6 t-CO2の認証を受けました。このクレジット量は、令和2年度にJブルークレジット制度が創設されて以降、単年度ベースで最大量となるもので、政府が進めるカーボンオフセット(注4)の推進にも寄与する取組です。

 壱岐市では、緊急にイスズミを駆除し個体数を減らすことで崩れた生態系バランスを戻すことを目的として、令和元年度より磯根資源回復促進事業を展開し、植食性魚類であるイスズミ・アイゴの積極的な漁獲を促すことで、藻場の早期回復を目指しました。

 そして、藻場回復をさらに加速させるため、壱岐市磯焼け対策協議会では、令和2 年度からイスズミハンター事業を開始して壱岐市内漁業協同組合所属正組合員を捕獲員として雇用し、令和2年度65名、令和3年度60名、令和4年度68名にイスズミの捕獲作業に従事頂きました。

 上記の2事業によるイスズミ捕獲数は、令和元年度5,194尾、令和2年度3,669尾、令和3年度9,741尾、令和4年度8,060尾(4か年の合計26,664尾)と、他に類を見ない数のイスズミの駆除に成功しました。

 その結果、三島地区及び渡良地区の一部の海域でホンダワラ類が急速に回復し、令和5年春には約270haの藻場の群落を確認し、計測データをもとに、制度に基づいてプロジェクトを申請した結果、審査認証委員会での審議を経て、J ブルークレジットの認証に至りました。


■プロジェクト及びクレジットの概要
 (1) プロジェクトの名称
 長崎県実りの島壱岐イスズミハンターいきいきプロジェクト
 (2) 実施場所
 壱岐島南西(壱岐市郷ノ浦町)の沿岸部、島しょ部(大島、長島、原島、机島、平島)
 (3) プロジェクト申請者
 壱岐市磯焼け対策協議会 会長 白川 博一
 (4) 認証クレジット量
 974.6 t-CO2


 今回発行されたクレジットの保有者は壱岐市磯焼け対策協議会となり、今後、市並びにJBEと連携して購入者の公募・販売を進めます。その収益を活用し、更に磯焼け対策を拡充させることにより、全島的に磯焼け対策を加速化させ、本市周辺海域における海藻の早期回復を図りたいと考えております。

 カーボンニュートラルを目指す等の購入をご希望される事業者の皆様におかれましては、下記リンク先のJBEホームページより購入希望者の公募が実施されておりますので、詳細につきましてはご覧いただきますようよろしくお願いします。

 

(注1) ジャパンブルーエコノミー技術研究組合(JBE)
 沿岸域における気候変動対策を促進し、海洋植物によるブルーカーボンの定量的評価、技術開発及び資金メカニズムの導入等の試験研究を行うため、2020年7月に設立された国土交通大臣認可の技術研究組合。

(注2) ブルーカーボン
 2009年10月に国連環境計画(UNEP)の報告書において、藻場・浅場等の海洋生態系に取り込まれた(captured)炭素が「ブルーカーボン」と命名され、吸収源対策の新しい選択肢として提示。ブルーカーボンを隔離・貯留する海洋生態系として、海草藻場、海藻藻場、湿地・干潟、マングローブ林が挙げられ、これらは「ブルーカーボン生態系」と呼ばれる。

出典:ジャパンブルーエコノミー技術研究組合「Jブルークレジット®認証申請の手引き」

(注3)Jブルークレジット®
 日本国内で実施したブルーカーボンを増加させるプロジェクトの実施により実現された温室効果ガス吸収量のうち、JBEから独立した審査認証委員会が認証した温室効果ガス吸収量。

(注4) カーボンオフセット
 市民、企業、NPO、NGO、自治体、政府等の社会の構成員が、自らの温室効果ガスの排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について、他の場所で排出削減・吸収量等を購入することまたは他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトや活動を実施すること等により、その排出量の全部または一部を埋め合わせること。

出典:ジャパンブルーエコノミー技術研究組合「Jブルークレジット®認証申請の手引き」

 

 プロジェクト概要(PDFファイル:1.4MB)

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