○壱岐市自立支援医療費(育成医療)支給認定実施要綱
平成25年4月1日
告示第114号
(趣旨)
第1条 この告示は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)第58条第1項の規定による自立支援医療のうち、障害児(身体に障害を有する者に限る。)の健全な育成を図るため、当該児童が生活能力を得るために必要な医療(以下「育成医療」という。)の支給認定について、障害者総合支援法施行令(平成18年政令第10号。以下「政令」という。)、障害者総合支援法施行規則(平成18年厚生労働省令第19号)及び自立支援医療費の支給認定について(平成18年3月3日付け障発第0303002号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。
(対象)
第2条 育成医療の対象となる児童(以下「受診者」という。)は、壱岐市に住所を有する児童であり、次の各号に掲げる程度の身体上の障害を有する児童又は現存する疾患が、当該障害又は疾患に係る医療を行わないときは、将来において同各号に掲げる障害と同程度の障害を残すと認められる児童であって、確実な治療の効果が期待できるものとする。
(1) 肢体不自由によるもの
(2) 視覚障害によるもの
(3) 聴覚又は平衡機能障害によるもの
(4) 音声機能、言語機能又はそしゃく機能障害によるのもの
(5) 内臓機能障害によるもの(心臓、腎臓、呼吸器、ぼうこう若しくは直腸、小腸又は肝臓の機能障害を除く内臓障害については、先天性のものに限る。)
(6) ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の障害によるもの
2 前項第5号の適用に関しては、手術により将来生活能力を得る見込みのあるものに限ることとし、いわゆる内科的治療のみのものは除く。ただし、腎臓機能障害に対する人工透析療法、腎移植後の抗免疫療法及び小腸機能障害に対する中心静脈栄養法については、それらに伴う医療についても給付の対象とする。
(1) 自立支援医療(育成医療)意見書(様式第2号の1。以下「医師の意見書」という。)
(2) 肢体不自由、視覚、聴覚又は平衡機能障害については障害状況調書(様式第2号の2)
(3) 受診者及び受診者と同一の世帯に属する者の名前が記載されている被保険者証、被扶養者証、組合員証など医療保険の加入関係を示すもの(以下「被保険者証等」という。)の写し
(4) 受診者の属する世帯の所得の状況等が確認できる資料(市町村民税の課税状況が確認できる資料、市町村民税非課税世帯については受給者に係る収入の状況が確認できる資料等、生活保護受給世帯については生活保護受給者証。以下「所得状況等証明書」という。)
(5) 腎臓機能障害による人工透析療法の場合については、特定疾病療養受療証の写し
2 医師の意見書は、支給認定に当たっての基礎資料となるものであるから、指定自立支援医療機関において育成医療を主として担当する医師が作成したものでなければならない。
(支給認定)
第4条 市長は、所定の手続による申請書類を受理した場合は、受診者についての育成医療の要否等に関し、育成医療の対象となる障害の種類、具体的な治療方針、入院、通院回数等の医療の具体的な見通し及び育成医療によって除去軽減される障害の程度について、具体的に認定を行うものとする。
3 育成医療の具体的方針は、受給者証に詳細に記入するものとする。
4 育成医療費の支給の範囲は、受給者証に記載されている医療に限られるものとする。
5 認定期間は、原則3箇月以内とする。ただし、確実なる治療効果が期待し得るものについては、給付を継続することができる。
6 腎臓機能障害における人工透析療法、免疫機能障害における抗HIV療法等治療が長期に及ぶ場合又は、矯正歯科治療については、最長1年以内とする。
7 支給開始日は、原則認定日以降とする。
8 同一受診者に対し、当該受診者が育成医療を受ける指定自立支援医療機関の指定は原則1箇所とすること。ただし、医療に重複がなく、やむを得ない事情がある場合に限り、例外的に複数指定することを妨げない。
9 受診者が、支給認定の有効期間内に満18歳になった場合であっても、当初の支給認定の有効期間中は、育成医療の支給認定取消しは行わないものとする。なお、当初の支給認定の有効期間を超えて再度の育成医療の支給認定を行うことはできないものとする。
(再認定及び具体的方針の変更)
第5条 支給認定の有効期間が終了し、再度の支給認定を申請する場合(以下「再認定」という。)、保護者は、申請書に再認定の必要性を詳細に記した医師の意見書、被保険者証等、受診者の属する世帯の所得状況等証明書のほか、腎臓機能障害に対する人工透析法の場合については、特定疾病療養受療証の写しを添付の上、市長あて申請しなければならない。市長は再認定の要否等について、再認定が必要であると認められるものについて、再認定後の新たな受給者証を交付する。また再認定を必要としないと認められるものについては、認定しない旨を前条第2項の却下手続に準じて却下通知書を交付する。
2 有効期間内に医療の具体的方針の変更について、保護者から申請があった場合、申請書に変更の必要性を詳細に記した医師の意見書を添付の上、市長に申請しなければならない。市長は育成医療の変更の要否について変更が必要であると認められるものについて、変更後の新たな受給者証を交付する。また変更を必要としないと認められるものについては、認定しない旨を前条第2項に準じて却下通知書を交付する。
(受給者証記載事項の変更)
第6条 受給者証に記載された事項に変更が生じた場合は、保護者は自立支援医療(育成医療)受給者証等記載事項変更届(様式第6号)に、当該変更事項を証する書類等を添付し市長に提出するものとする。
2 市長は、前項の規定による届出書を受理した場合は、受給者証の訂正等必要な措置を講ずるものとする。
(受給者証の再交付)
第7条 受給者証を紛失又は毀損した場合は、自立支援医療(育成医療)受給者証再交付申請書(様式第7号)により再交付の申請を行うことができる。
2 市長は、前項の申請書を受理したときは、受給者証を再交付するものとする。この場合、受給者証の右上に「再交付」と朱書することとし、3回目以降はその回数も記入することとする。
(受給者証の返還)
第8条 次の各号のいずれかに該当した場合は、受給者は速やかに受給者証を市長に返還しなければならない。
(1) 支給認定期間が満了したとき。
(2) 医療が終了し、又は中止の決定があったとき。
(3) 育成医療の支給認定を受けている者が死亡したとき。
(4) 市外に住所を変更したとき。
(5) その他、育成医療の給付を受ける必要がなくなったとき。
(支給の内容)
第9条 育成医療費の支給は、受給者証を医療機関に提示して受けた医療に係る費用について、市が当該医療機関に支払うことにより行うことを原則とする。
2 育成医療の支給の対象となる医療の内容は、次のとおりとする。
(1) 診察
(2) 薬剤又は治療材料の支給
(3) 医学的処置、手術及びその他の治療並びに施術
(4) 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
(5) 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
(6) 移送(医療保険により給付を受けることができない者の移送に限る。)
3 支給認定の有効期間中において、育成医療の対象疾病に直接起因する疾病を併発した場合は、その併発病の治療についても育成医療の支給の対象とすることができるものとする。
(移送費の支給)
第10条 移送費の支給は、医療保険による移送費を受けることができない者について、受診者を移送するために必要とする最小限度の経費とする。なお、家族が行った移送等の経費については認めないものとする。
2 支給について、保護者は、自立支援医療(育成医療)移送費支給認定申請書(様式第8号)を事前に市長に申請しなければならない。
3 市長は、支給を決定したときは、自立支援医療(育成医療)移送費支給認定通知書(様式第9号)により保護者に通知する。
(補装具等の支給)
第11条 治療材料費は、治療経過中に必要と認められた医療保険適用のもので、最小限度の治療材料及び治療装具のみの経費とする。
2 支給について、保護者は、自立支援医療(育成医療)補装具等支給認定申請書(様式第11号)を事前に市長に申請しなければならない。
3 市長は、支給を決定したときは、自立支援医療(育成医療)補装具等支給認定通知書(様式第12号)により保護者に通知する。
(育成医療に係る診療報酬の請求、審査及び支払)
第12条 診療報酬の請求、審査及び支払については、長崎県社会保険診療報酬支払基金及び長崎県国民健康保険団体連合会に委託して行う。
2 自己負担額については、指定自立支援医療機関において受診者から受領するものとする。
(医療保険各法との関連事項)
第13条 医療保険各法と本給付との関係は、医療保険各法による医療の給付が優先するものとし、育成医療の給付は自己負担部分を対象とするものとする。
(台帳等の整備)
第14条 市長は、受給者証の交付及び自立支援医療費の支給等について、自立支援医療(育成医療)給付台帳及び自立支援医療(育成医療)受給者証交付台帳を備え付け、支給状況等を整理するものとする。ただし、台帳に記載すべき事項を電子計算機により確実に記録し、これを適正に管理及び利用することによって、事務を支障なく行い得るときは、台帳の作成を省略することができるものとする。
附則
この告示は、平成25年4月1日から施行する。
附則(平成28年4月1日告示第120号)
この告示は、平成28年4月1日から施行する。