○壱岐市ケーブルテレビ放送番組基準

平成23年4月1日

告示第61号

(趣旨)

第1条 この告示は、すべての市民のための公共放送として、公共の福祉の増進、文化の向上、産業と経済の発展に役立ち、平和で豊かな地域社会の形成に寄与するため、民主主義の精神に従い、基本的人権と世論を尊び、言論及び表現の自由を堅持し、法と秩序を尊重して地域社会の信頼に応える壱岐市ケーブルテレビ放送番組基準に関し、有線テレビジョン放送法(昭和47年法律第114号)第17条が準用する、放送法(昭和25年法律第132号)第3条の3第1項の規定に基づき必要な事項を定めるものとする。

2 この基準を定める上で、(社)日本ケーブル連盟が定めた自主制作番組・放送番組基準(1997年9月制定)の各項目を遵守するものとする。また、壱岐市ケーブルテレビ放送番組審議会の答申があったときは、本基準の見直しを行うものとする。

(定義)

第2条 この告示において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 報道番組 時事に関する速報、説明又は意見を直接取り扱う番組をいう。

(2) 緊急放送 火災その他人命に関するもので、すべてに優先して放送する内容をいう。

(3) 準緊急放送 緊急放送に次いで優先すべき放送で、気象、火災以外の災害、事故、防犯等の通報、告知及びこれらの事前予防に関する内容をいう。

(4) 教養番組 住民の一般教養の向上を直接目的とする番組をいう。

(5) 教育番組 学校教育又は社会教育のための番組をいう。

(6) 児童番組 児童の健全な常識と豊かな情操を養う番組をいう。

(7) 娯楽番組 健全な娯楽を提供して生活内容を豊かにする番組をいう。

(基本原則)

第3条 放送に当たっては、何人からも干渉されず、不偏不党の立場を貫き、次の事項を重視し、番組相互の調和と放送時間に留意するとともに、即時性、普遍性、多様性など有線テレビジョン放送の持つ特性を発揮し、内容の充実に努めるものとする。

(1) 的確な行政情報及び地域情報の提供

(2) 自然との共生と教育、文化、福祉、環境及び教養の高揚

(3) 地域コミュニティーの醸成

(4) 農業、漁業、観光業、その他生産、消費、流通、生活及び経済の進展

(5) 健全な娯楽

(6) 正確で迅速な放送

(7) 児童及び青少年に与える影響

(8) 節度を守り、及び真実を伝える広告

(一般基準)

第4条 放送番組の一般基準は、次条から第13条までの規定を基準とし、有線テレビジョン放送の番組及び広告等すべての放送に適用するものとする。

(人権、人格及び名誉)

第5条 人権、人格及び名誉に関する事項はこれを尊重し、次の基準によるものとする。

(1) 人命を重視すること。

(2) 個人及び団体の名誉を傷つけ、信用を損なわないこと。

(3) 職業を差別的に取り扱わないこと。

(人種、民族及び国際関係)

第6条 人種、民族及び国際関係に関する事項は、人種的又は民族的な偏見を持たせることのないよう留意し、国際親善を妨げないものとする。

(宗教、政治及び経済)

第7条 宗教に関する放送は、信仰の自由を尊重し、他宗、他派を誹謗し、又は中傷しないよう公正に扱うものとする。

2 政治上の諸問題は、公正に取り扱うものとする。

3 経済上の諸問題は、営利を目的とするものは慎重に扱い、一般に重大な影響を与えるおそれのあるものについては、特に慎重を期すものとする。

4 意見が対立している公共の問題については、できるだけ多くの視点から論点を明らかにし、公平に扱うものとする。

5 裁判中の事件については、正しい法的措置を妨げないよう留意する。

(家庭及び社会生活)

第8条 家庭及び社会生活に関する事項は、次の基準によるものとする。

(1) 家庭生活を尊重し、これを破壊するような思想を肯定的に取り扱わないこと。

(2) 社会生活の安定に寄与し、相互扶助の精神の高揚に努めること。

(3) 公安及び公益を乱すことなく、暴力行為はいかなる場合にも、これを是認しないこと。

(犯罪及び風俗)

第9条 犯罪に関する事項は法律を尊重し、犯人を魅力的に表現したり、犯罪行為の是認及び模倣の意欲を惹起するような表現は厳に慎むものとする。

2 犯罪の手段や経過などについては、必要以上に詳細な描写をしないものとする。

3 風俗に関する事項は、性に関する問題及び不健全な男女関係を魅力的に取り扱うことを避け、特に青少年の健全育成に努めるものとする。

(表現)

第10条 放送はすべてにわかりやすい表現を用いるものとする。ただし、地域性尊重の観点から方言を用いることが必要な場合は、その地方の人々に反感、不快の念を与える表現を用いないものとする。

2 市民に恐怖感、不安感又は不快感を与えるような表現は、用いないものとする。

3 身体的又は精神的な障害をもつ人々の感情を刺激しないよう慎重に取り扱うものとする。

(編成)

第11条 放送の内容、表現及び放送時間の編成は、加入者の生活時間を十分考慮するものとする。

(広告等)

第12条 事業広告及び売名的宣伝を目的とする放送は、公共性等から勘案し、慎重に取り扱うものとする。

2 広告は、わかりやすく適正な表現を用い、加入者に錯覚を起こさせるような表現はしないものとする。

3 広告放送の詳細基準は、別に定めるものとする。

(訂正)

第13条 放送が事実と相違していることが明らかになったときは、速やかに取り消し、又は訂正するものとする。

(報道番組等)

第14条 報道番組は、真実を客観的、正確、公正に報道し、特に不当な宣伝に利用されないよう注意する。

2 報道番組の表現は、残虐、悲惨等の感情を極端に刺激しないよう注意する。

3 報道番組では、意見と事実を厳密に区別する。

4 ニュースとニュース解説は厳密に区別し、放送者の氏名を明らかにする。

5 公職選挙法(昭和25年法律第100号)に基づいて壱岐市で行われる選挙の結果及び速報に関する放送は、壱岐市選挙管理委員会の発表によるものとし、予測や解説等は行わないものとする。

6 壱岐市議会に関する本会議及びこれに準ずる会議等は、市議会の要請に基づき放送する。

(緊急放送)

第15条 緊急時の放送は、緊急放送及び準緊急放送の2種類とする。

2 緊急放送の内容は、壱岐市災害対策本部及び壱岐市消防本部が所管する。

3 準緊急放送の内容は、国、地方公共団体、学校、警察、消防、農協、漁協、商工会その他これらに準じる団体等の要請に基づくものとする。

(文化、教養の番組)

第16条 文化及び教養の番組は、一般教養の向上を図り、でき得る限りあらゆる階層の要望を満たして、文化水準を高めるものとする。

2 社会的関心を高め、生活文化や地域文化についての知識を深める放送とする。

3 学術研究の発表その他専門にわたる放送に関しては、その学術上の権威と重要性を尊重し、取扱いは一般に認められている倫理と専門的な標準によるものとする。

(教育番組)

第17条 教育番組は、放送の対象を明確にし、内容そのものが有益適切であり、教育効果を高めるものとする。

2 放送を通じて教育の機会均等を図るものとする。

3 学校教育及び社会教育の基本方針に基づいて実施し、放送でなくては得られない学習効果をあげるように努めるものとする。

(児童番組)

第18条 児童番組は、児童の品性を損なうような言葉又は粗野な表現を避けるものとする。

2 児童が感化されやすい悪徳行為は、取り扱わないものとする。

3 男女間の愛情や性的な表現は、その内容と児童の年齢を考慮して慎重に取り扱うものとする。

(娯楽番組等)

第19条 娯楽番組は、優れた芸能を取り上げ、情操を豊かにするよう努めるものとする。

2 家庭を明るくし、生活内容を豊かにする健全な娯楽を提供するものとする。

3 健全なスポーツ精神の養成と体位の向上に役立つよう努めるものとする。

(その他)

第20条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は、市長が定める。

この告示は、平成23年4月1日から施行する。

壱岐市ケーブルテレビ放送番組基準

平成23年4月1日 告示第61号

(平成23年4月1日施行)